片艶晒クラフト紙とは?
片艶晒クラフト紙とは、晒クラフト紙の片面を、加工により平滑にした紙です。
「片艶」というとピカピカした印象を受けますが、光沢というよりは表面が平滑になっているので、片艶晒クラフト紙は若干光沢がある紙、という方が正確です。
片面だけ平滑になる理由は、純白ロール紙や片艶晒クラフト紙を乾燥させるときに、ヤンキードライヤーという金属の筒に紙を押し当てて水分を蒸発させているからです。
すると金属の筒に接している側は平滑になりますが、接していないもう片方の面はクラフト繊維むき出しでザラザラしたままになるのです。
クラフト紙は長い繊維が絡み合っているので、そのままだと繊維の凹凸が残った自然な風合いの紙です。
片艶晒クラフト紙はそのクラフトしの片面のみ平滑にしているので、袋の内側は紙の自然な風合いが残っています。
ちなみにクラフト紙には全く漂白していない「未晒」、半分漂白した「半晒」、白くなるまで漂白した「晒」の三種類があり、丈夫なので紙袋によく使用されています。
白い紙袋にはほかに上質紙やコート紙が使われますが、これらはクラフト紙よりも短い繊維を使用しているので強度は弱くなります。
片艶晒クラフト紙の特徴
片艶晒クラフト紙の特徴は以下になります。
・片艶晒クラフト紙は印刷に適している
片艶とは片面だけに平滑処理を施してあることをさしますが、クラフト紙を平滑にすることによりインクがにじまずきれいに印刷できるようになります。
また平滑処理により表面の手触りがつるつるして、上品な印象になります。
・片艶晒クラフト紙は安価
片艶晒クラフト紙は大量生産されているので、丈夫で印刷に適していながら価格が安い紙です。
・片艶晒クラフト紙は丈夫
片艶晒クラフト紙の元になっているクラフト紙は、広葉樹よりも繊維の長い針葉樹のパルプ繊維を使っています。
だから長い繊維が絡み合って丈夫な紙になるんですね。
同じ白い紙である上質紙よりも強度が強い理由はここにあります。
ちなみに、片艶晒クラフト紙と同じ素材で「純白ロール紙」があります。
こちらも素材の特徴は同じで片面にツヤのある白い紙ですが、片艶晒クラフト紙よりも薄手のものを指しています。
包装紙や緩衝材で使われるのは、純白ロール紙です。
片艶晒クラフト紙の使用例
片艶晒クラフト紙は、表は上品な艶がありながら内側は紙の優しい質感が残っているため、旅館やお土産物屋さんなど、落ち着いたイメージの紙袋に使用されています。
また細かい文字や繊細なグラフィック、インパクトのあるカラーロゴなどを美しく印刷できので、POPな雰囲気のイベントやアパレルの紙袋としても活躍しています。
安価なところも魅力の片艶晒クラフト紙ですが、PP加工などの表面加工を組み合わせると高級感を出すこともできます。
会社や学校の資料を持ち帰っていただく袋などは、表面加工をすれば雨の日でも安心です。
※表面加工についての情報は紙袋ー素材を考える|晒クラフト紙の、表面加工とは?をご覧ください
片艶晒クラフト紙によく使われる手提げ紐
・PP丸ひも
ポリプロピレンの紐を縒った紐で最も安価な手提げ紐です。
荷紐としても使用されている丈夫な紐なのでお酒など重量のあるものを入れる時はその丈夫さが役立ちます。
しかも適度な柔らかさがあり、重いものを持った時にも手に食い込まないので快適です。
・紙紐
紙素材のテープを撚って作られた紐。
紙紐は軽くてピンと立っているので、お客様にお渡しする時にすぐに持てるという利点があります。
一本の紙を撚って作られた「紙単丸紐」や、二本や三本の紙単丸紐を撚り合せた紙紐もあります。
紙ですがより合わせることで強度があるので、重い荷物でも安心して持つことができます。
紙三本紐は縄のような雰囲気があるので、和風の印象にしたい時にはおすすめです。
・ハッピータック
プラスチック製のハンドルタイプの手提げ紐で、手提げ紐の中では一番丈夫な素材です。
主に飲料やカタログ、書類など重量のあるものを入れる紙袋に使用されます。
ハンドル同士を付け根の部分でカチッと締めることができるので、大切な書類などを運ぶときにも安心して使用できます。
紙の色や印刷の色と合わせると統一感が出ます。
片艶晒クラフト紙ーまとめ
片艶晒クラフト紙は、クラフト紙の強さがありながら綺麗な印刷が可能なバランスのいい素材です。
デザイン的には白い紙がよいが上質紙やコート紙は高い・・・そんな時も片艶晒クラフト紙に表面加工を組み合わせれば上質紙のような高級感ある紙袋を作れます。
木村容器では、素材から紙の加工、手提げ紐まで、トータルでお客様にご提案することができます。
気になった方は是非一度ご連絡ください。