「命にかかわる暑さ」、「命にかかわる大雨」・・・なんだか恐怖を感じる言葉ですが、年に数回聞くようになりました。このような異常気象が原因の災害のために、毎年大勢の人が亡くなっています。
地球規模の気候の変動の原因には、温暖化があります。
この状況を変えるべく、世界的に「カーボンニュートラル」「脱炭素」が目標となっています。
日本においても、菅首相が所信表明演説で、「2050年までにカーボンニュートラルの実現を目指す」と宣言したことで、カーボンニュートラルがより一層注目されるようになりました。
しかしカーボンニュートラルといってもなにやら環境のために必要らしいということは分かっても、実際のところどういう仕組みなのか、どこをどう変えたら良いのかは知らないという人が多いのが現状です。
今回は、カーボンニュートラルとは何か?わたしたちにどのような関係があるのか?その点を考えていきたいと思います。
カーボンニュートラルとは
カーボンニュートラルとは直訳すると「炭素中立」となります。
中立という言葉からイメージできるように、人間の活動によって排出する二酸化炭素と、自然界が吸収する二酸化炭素の量が等しいという概念です。
ですから二酸化炭素の排出をゼロにするというのではなく、大気中の二酸化炭素の割合が変わらないように排出量と吸収量のバランスを取ろうということです。
同じ概念を伝える言葉として脱炭素という言葉もあります。
「カーボンニュートラル」や「脱炭素」という言葉は、近年環境問題が取りざたされるようになってから頻繁に聞くようになった言葉ですが、元々は地球に備わっているサイクルなのです。
自然界はカーボンニュートラル
カーボンニュートラルの仕組みはどのように自然界に備わっているのでしょうか。ここでは木の一生を例に考えてみます。
木は成長していくのに必要な炭水化物を得るため、根から吸い上げた水と空気中の二酸化炭素を結合させ炭水化物を作りだします。
この時使わなかった酸素を外に放出するので、森林があると空気がきれいになる、と言われるのです。
これが二酸化炭素の吸収です。
逆に木が二酸化炭素を排出するのは、落ち葉や枯れ枝、また枯れた木や伐採された木が分解される時です。
しかし、木から出たそのような「ゴミ」はすぐに分解されるわけではなく、まず炭素を含んだ有機物として土の中に蓄積され、その後少しづつ分解されて二酸化炭素を放出します。
また、伐採された木を住宅や家具として利用すれば、その住宅を燃やしたり廃棄するまでは二酸化炭素を放出しません。
木を燃料に使用した場合でも、その際に出る二酸化炭素は木が生前吸収した二酸化炭素なので、吸収量と分解量は釣り合っていることになります。
このように、木を含めて植物は二酸化炭素の吸収と排出のバランスが取れていて「カーボンニュートラル」なのです。
では、この地球のカーボンバランスが崩れ始めたのは、いつからなのでしょうか?
カーボンニュートラルが急がれる理由
地球のカーボンバランスが崩れ始めたのは、1850年頃から始まった産業革命以降と考えられています。
なぜそう言えるのでしょうか?なぜなら、世界の平均気温は産業革命前(1850年から1900年まで)の水準と比較して上昇を続けているからです。
二酸化炭素の上昇と温暖化
良く知られているように、地球温暖化の原因は地球を取り巻く温室効果ガスの増加が原因とされています。
主な温室効果ガスには、二酸化炭素、メタン、一酸化二窒素、フロンガスがあります。
もちろん自然界からも二酸化炭素は排出されていますが、産業革命以降石炭や石油などの化石燃料の大量消費により、大幅に排出が増加しています。
それに加えて、熱帯雨林の消失や温暖化による海水温の上昇により、二酸化炭素の吸収量が減っているため、ますます大気中の二酸化炭素が増加しているのが現状です。
その中でも二酸化炭素は地球温暖化に及ぼす影響がもっとも大きな温室効果ガスです。
2015年のパリ協定の報告書によると、世界の平均気温は産業革命以後約1℃上昇しており、このままの経済活動が行われていくと、2030年から2050年の間には1.5℃の上昇となる見込みです。
世界の平均気温が1℃上昇することは地球にとって大きな問題です。たった1℃の上昇でも、地球の温暖化により熱波、干ばつ、海面上昇、大雨などが生じ、様々な被害や問題が出ています。
農作物不足や森林火災、洪水・台風被害の増大などもその一例です。
国際社会全体で地球温暖化対策を進めていくため、パリ協定では約200カ国が、産業革命後から今世紀末までの気温上昇を1.5℃に抑える努力をすることで合意しました。
しかし、気象庁が発表しているデータによると、2021年4月の世界の平均気温も、30年平均値(1981~2010年)からの偏差+0.28℃となっていて、パリ協定発効後も気温の上昇が続いていることが分かります。
目標である「今世紀末まで1.5℃の気温上昇」で抑えるためには、2050年までに二酸化炭素の排出量を実質ゼロにする必要があります。
つまり、カーボンニュートラルに向けた取り組みが急務なのです。
カーボンニュートラルを達成するための取り組み
カーボンニュートラルの概念からすると、化石燃料を使う限り地上の二酸化炭素を増やしてしまうことになります。化石燃料は何に使われているのでしょうか?
日本では東日本大震災以降、発電における化石燃料への依存度は80.9%となっています。
それで、石油燃料から別の燃料・エネルギー源へシフトチェンジしていく必要があります。
具体的には太陽光、水力、風力、地熱、波力、バイオマスなどの再生可能エネルギーの導入が急務です。
また、石油を原料とする製品を削減すること、別原料へのチェンジ、またリサイクルよっても新たな二酸化炭素の排出を防ぐことができます。
2020年から義務付けられたレジ袋の有料化は、石油を原料としたプラスチック削減の一歩と言えます。
レジ袋のような使い捨てのプラスチック製品は、とくに包装容器として大量に使用されており、特にコロナ禍で需要が拡大しているテイクアウト・デリバリーでは、プラスチックの食品用包装容器が欠かせません。
このプラスチックの包装容器を減らすには、どんな方法があるのでしょうか?
カーボンニュートラルに貢献する容器・包装とは?
使い捨てのプラスチック容器・包装の中には、弁当・総菜容器や飲料のカップ、使い捨てのカトラリー、ストロー、マドラー、持ち帰りの袋など様々なものがあります。
バイオマスプラスチック | バイオマスプラスチックには、微生物によって水と二酸化炭素に分解される生分解性プラスチックと、トウモロコシなどの生物由来の原料を使用したバイオマスプラスチックがあります。 原料となっている木くずやトウモロコシなどの植物は、もともとカーボンニュートラルのサイクルを持ったものなので、たとえ焼却で二酸化炭素が発生しても実質的な増加とはなりません。 (プラコップや容器、カトラリーなど) |
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紙素材・木製容器 | 木や紙は材料自体がすでにCO2を吸収したものなので、使用後燃やしても二酸化炭素の発生量はプラスマイナスゼロ=カーボンニュートラルと言われています。 (弁当容器、紙コップ、カトラリー、袋類) |
リサイクルプラスチック | ペットボトルのリサイクル原料を使って作られた容器包装の製品もあります。 使用したプラスチックを再利用することで、新たに化石燃料を使うことを防ぐ方法です。 (食品容器) |
オススメのエコな包装容器
この木村容器オリジナルのテーパークラフトランチボックスは、ナチュラルな風合いの環境配慮型容器です。
テーパークラフトランチボックスはリサイクル率が95%以上の段ボールを使用したエコ製品です。もちろんFSC認証紙を使用してます。
段ボールは中空構造なので断熱性、保温性があり、テイクアウトやデリバリーにも適しています。
特殊な耐熱紙を使用して電子レンジの使用もOK!
しかも、木村容器オリジナルのテーパークラフトランチボックスは日本で製造しているので安定した供給が見込めます。
また、国産品ということで、製造者も製造基準も明快なため、海外製品に比べて安心かつ安全です。
その他、オシャレな木製容器「ファルカタランチボックスも」おすすめです。
詳しくは木製エコ容器 ファルカタ ランチ ボックスがおススメの5つの特徴|環境に優しい
まとめ-カーボンニュートラルとは何ですか?
カーボンニュートラルを達成するためには、化石資源の消費を減らしていくことが不可欠です。
その一つの方法として、プラスチックの使い捨て容器包装の削減は重要です。
プラスチックの使い捨て包装容器は、弁当・総菜容器や飲料のカップ、使い捨てのカトラリー、ストロー、マドラー、持ち帰りの袋など、多岐にわたります。
環境に配慮した製品をお探しの際は、ぜひ木村容器パッケージコンシェルジュにご相談ください。 製品のご紹介やご提案をさせていただきます。