飲食店の危機
新型コロナウィルス感染拡大による外出自粛により、わたしたちの生活は大きく変化しました。
人の集まる観光地やイベントなどはことごとく閉鎖され、賑わっているのはスーパーマーケットやホームセンターのようです。
近所を歩いてみると、昼間店を開けている飲食店も店内の客は少なく、店先で弁当を売っているお店が多くなりました。
それに伴い、ぐんと存在感を増したのがUverEatsや出前館などのデリバリーサービスです。
すでに増加傾向にあったデリバリーサービスが、新型コロナウィルスによる外出自粛の影響でさらに売上を伸ばしているのです。
飲食店の中にはこれを機にデリバリー営業を始めたり、また検討するお店が多いと思いますが、いざデリバリーサービス始めようとすると「代行業者が色々ありすぎて、どこを選んだら良いのか・・」と二の足を踏んでしまう経営者も多くおられます。
このコンテンツは、今こそデリバリーサービスを始める好機!!とお考えのオーナーさんのために、各デリバリー代行業者を比較してみたいと思います。
今デリバリーが必要な理由
日本の食市場は大きく変化してきました。
特に最近では外食産業の市場規模が減少する一方、テイクアウトやデリバリーの売上は増加していました。
一つの要因には独身世帯や核家族化、少子高齢化などによる日本人のライフスタイルの変化が挙げられます。
家族でレストランに食事に出かけることは減る一方、出かける準備をせず家でリラックスしながら好きなご飯が食べられるデリバリーが若い世代を中心に人気なのです。
それに加え、昨年の消費税増税時にテイクアウトやデリバリーが軽減税率対象となったことも、要因の一つと考えられます。
デリバリーは店舗で食べるよりも割高ですが、この経済不況の時にデリバリーには需要があるのでしょうか?
飲食店が今、デリバリーサービスという新たな業態にチャレンジすることにはどんなメリットがあるのでしょうか?
新型コロナウイルスへの対抗策
新型コロナウイルス感染症拡大により緊急事態宣言が出され、飲食店は営業時間の短縮などを要請されました。
飲食店は家賃や人件費などの固定費がかかるため、少しでも売上を作るために「3密」により敬遠される店内飲食をやめてテイクアウトに力を入れるお店が多くなっています。
しかし外出の自粛やテレワークが推奨されると、出かける人自体が激減するのでテイクアウトにも限界があるのです。
でも、だからといってみんなが食事をしなくなったわけではありません。
みんな家でご飯を食べているのです。
しかし3食自炊するのは大変、また限られた自分の料理のレパートリーでは飽きた、そんな人たちはお店の味を食べたくなるのです。
そこで需要があるのが、デリバリーです。
ですから、家にいながらお店の味を食べたいという需要に応えるデリバリーを導入する価値があるのです。
売り上げダウンへの対抗策
感染症の流行により飲食店の売り上げが急激にダウンしていることは誰もが認める事実ですが、外食業界が長期的に抱えている問題も見逃してはいけません。
少子高齢化、また単身世帯の増加により、家族でレストランに食事に出かけることが減り、外食産業の売り上げが長期的に下降傾向にあるのです。
加えて消費税増税が導入された2019年10月以降、消費税10%の外食よりも軽減税率対象の中食やテイクアウトのほうに客が流れています。
実際あるアンケートによると、49%もの飲食店が「客足が減った」と回答しています。
また、この新型コロナウイルス流行をきっかけに、さらにテレワークの活用が加速すると予測されています。
考えたくありませんが、新型コロナウィルスの第二波、第三波が来た時にも、また将来オリンピックが開催された時にも、今のような在宅の需要が生じることでしょう。
ですから今こそ、お店の味をお客様の元に届けるデリバリーにより、「いつかお店の味も食べてみたい!」とお客様に思わせる足掛かりを作っておくことは重要です。
いざ、デリバリーを始めよう!
ここまで考えてきたように、今デリバリーサービスを導入することがこれからの飲食店生き残りと成長のカギとなります。
では具体的にどのようにデリバリーサービスをスタートすればよいのでしょうか。
デリバリーを始める前に考えておくこと
まずデリバリーを始める前に、自分のお店のターゲット層をよく踏まえてデリバリー用のメニューの開発をする必要があります。
出来上がってから時間が経過したものがお客様の口に入るわけですから、少し冷めても美味しさが持続され、なにより衛生的であることが重要になってきます。
また、デリバリーサービスは代行業者に手数料を払うので、価格設定も慎重に行う必要があります。
例えば、ウーバーイーツ(Uber Eats)の場合は、手数料として商品代金の35%を支払う必要があります。
手数料対策については『外食 危機の時代 ウーバーイーツで売り上げUPができるのか?!|Uber Eatsをご覧ください。
他にも、当然ながらデリバリー代行業者のメリットデメリットも検討しておく必要があります。
デリバリーの容器選びは慎重に
デリバリーのデメリットと言えば、よくSNSでアップされている配達時のトラブルが思い浮かびますね。
容器からこぼれてグチャグチャになった料理を見て、お客様に受け取りを拒否されてしまうということもあります。
このようなトラブルの多くは、容器選びで避けられることがほとんどです。
料理にピッタリのサイズで密閉度の高い容器であれば、こぼれるリスクは激減します。
しかし容器選びは意外に時間とエネルギーが奪われる作業になります。
そんな時に頼れるのが木村容器のパッケージコンシェルジュです。
パッケージコンシェルジュはその名の通り、包装と容器のプロですのであらゆる種類の容器に精通しています。
それぞれのメニューの温度や性質にあった容器をご提案し、デリバリーのトラブルを回避するお手伝いをしてきました。
容器選びに迷ったら、是非木村容器のパッケージコンシェルジュにご相談ください。
デリバリー代行業者を選ぶ
では具体的に、数あるデリバリー代行業者のうちの幾つかをピックアップして比較していきたいと思います。
各代行業者の特徴と始め方を簡単に取り上げます。
代行業者 | 利用可能地域 | 登録店舗数 | 初期登録料 | 手数料等 | 特徴 |
---|---|---|---|---|---|
Uber Eats | 東京・川崎・横浜・埼玉・名古屋・大阪・神戸・京都・福岡など | 10万店以上 | 非公開(分割払いで売上から引かれるので、はじめに払う金額は0円) 写真撮影代込み | 売上総額の35% | 最低注文額がないが配達手数料の他にサービス料がかかる。個人店の登録も多い。配達は自転車で行う人が中心、登録した個人事業主が行う。都心では徒歩の配達が始まっている。 |
楽天ぐるなびデリバリー | 日本全国 | 12000店以上 | 非公開 | 非公開 | 利用者には楽天ポイントが付与される。キャンペーンが豊富。研修を受けた楽天のある針とスタッフが電動自転車で配達を行う。 |
出前館 | 日本全国 | 7万店以上 | 20000円 | 商品代金の40% +カード決済の場合の手数料は注文金額(税込)の3% | 支払方法が豊富。会員登録をしなくても利用できる。配達員は店舗により異なる。バイク・持ち込みの自転車など。 |
LINEデリマ | 日本全国 | 18000店以上 | 非公開 | 非公開 | LINEから注文ができる。LINEデリマ限定のクーポンが豊富。 |
Finedine(ファインダイン) | 東京都・神奈川県・埼玉県(一部エリア除く) | 約1000店 | 金額非公開(商品撮影・掲載料含む) | 売り上げの15% 代行手数料・システム利用料も必要 | 掲載には審査があり、クオリティの高い高級店が多い。 |
2021年5月末当社調べ
Uber Eats ウーバーイーツ
言わずと知れた有名代行業者ですね。
Uber Eatsでデリバリーサービスを始めるには、Uber Eatsのレストランパートナーになるに必要事項を記入し送信すると、ウーバーイーツ(Uber Eats)担当者から連絡が来ます。
その後営業許可書の写真やお店の情報(ウェブサイトやメニュー)などの情報を伝え、その後送られてきた電子契約書にサインすると契約が成立です。
契約後は、改めて詳しいメニューの情報や価格設定、ウーバーイーツ(Uber Eats)契約カメラマンによる写真撮影へと続きます。
ウーバーイーツ(Uber Eats)から届いたタブレットの操作方法を習得したら、営業開始日を決めて営業スタートとなります。
出前館
出前館は、フードデリバリー業界の老舗で、LINEやドコモ、Amazonとも提携しています。
ウーバーイーツ(Uber Eats)とは異なり配達員は出前館が直接契約しているスタッフなので、配達時の危機管理が徹底しています。
出前館でデリバリーを始めるには、まずは出前館ホームページから資料請求し、申し込み手続きを行ないます。
出前館サポートセンター担当者から連絡がきたら契約書類をやり取りし、電子契約書で契約します。
その後、お店のメニュー情報、商品写真などをメールで送ります。(商品写真は自店で用意)
タブレット端末は自分で用意し、出前館アプリをインストールします。アプリの操作方法などはサポートセンターと電話で確認することができます。
続いて配達企業の担当者がお店に来て商品受け渡し場所など確認します。
あとはアプリ設定で営業スタートです。
楽天ぐるなびデリバリー(旧楽天デリバリー)
ネット通販国内最大手の楽天は、幅広い客層がフードデリバリーを利用しています。
楽天ぐるなびデリバリーでデリバリーを始めるにはまず、楽天ぐるなびデリバリー、または楽天デリバリープレミアムから無料で資料請求します。
楽天ぐるなびデリバリーと楽天デリバリープレミアムとでは、対象エリアや店舗が異なります。
オンラインでの申し込み申請、書面での同意書、振込口座申請書等の作成により契約できます。
その後メニュー情報の提出、写真撮影、タブレット受け取りと担当スタッフとの確認作業などを経てサービス開始となります。
LINEデリマ
LINEデリマは、名前の通りLINEが運営するサービスです。
会員登録なしでLINEアプリから注文できる手軽さと様々なキャンペーンによる割引があるのが人気です。
2020年3月、資本業務提携により出前館とフードデリバリーサービスを統一したので、LINEデリマに出店するには株式会社出前館へ出店の申し込みをする必要があります。
LINEデリマでデリバリーを始めるにはline partnerからオファー登録をして始めます。
Finedine(ファインダイン)
Finedine(ファインダイン)は、宅配寿司「銀のさら」を運営している企業が展開するサービスです。
掲載には審査がありますが、そのため出店している店舗のクオリティが高く高級店が並びます。
オーダー最低料金も2000円と高めの設定になっています。
Finedine(ファインダイン)は、メニュー表やダイレクトメールなどを無料で配布してくれるサービスが魅力です。
Finedine(ファインダイン)でデリバリーを始めるには、Finedineの加盟店募集のご案内からメールで問い合わせをし、資料請求を行うことができます。
まとめ
近年の中食ブームによって変わりつつあった飲食業界は、新型コロナウイルスの感染拡大をきっかけにさらに大きく変化していくことが予想されます。
デリバリーサービスを始めることを検討しているなら、自分のお店のターゲット層がどの代行業者をよく利用しているかを分析し、ピッタリの業者を見つけたいものですね。
また、デリバリーサービスに欠かせないのが、お店とメニューにマッチした容器選びです。
木村容器㈱のパッケージコンシェルジュは、テイクアウトやデリバリーを扱う数多くの飲食店様に容器包装のご提案をしています。
デリバリーに必要な容器やカトラリーについてのご相談は木村容器㈱のパッケージコンシェルジュまで、お気軽にご連絡ください。