激化する中食市場を勝ち抜く
先日唐揚げで有名なお店に食事に行った時の事、席に案内されるのを待っている間にテイクアウトを受け取りに来る人が何人もいました。
買って帰れば軽減税率で8%・・・などと考えましたが、家に帰って何もしたくなかった私は店内の席でご飯と味噌汁付きの定食を食べて帰宅しました。
以前なら今ほど考える必要がなかったこのような問題を今や真剣に考える時代になっています
それは私たちの家族だけではないようです。
「食べて帰る」か「買って帰る(テイクアウトする)」の消費税の差ほんの2%の差です。
しかし調べてみるともともと拡大していた中食(テイクアウト・デリバリー)市場が軽減税率の導入後、さらなる成長を遂げていることが分かりました。
(軽減税率導入後の中食市場については今後を予測!? 軽減税率で中食が拡大?!をご覧ください。)
つまりほんのわずかな差とも考えることができる、その2%を大きな差であると考える人が多くなってきているのです。
しかしこれら中食拡大の傾向は軽減税率の導入以前から始まっており、それは軽減税率の導入で拍車がかかっているのです。
ですから今後も中食は増加する傾向にあると考えられますので、今まで店内飲食だけだったお店がテイクアウトを始めるというケースが増えているようです。
しかしこのように多くの店舗がテイクアウトを開始するということは、それだけ競合店も多くなるということになります。
そのような競合店が多い中で勝ち抜いて、売れるお店へと発展していくにはどうしたらよいのでしょうか。
このコンテンツでは、人々がテイクアウトを選ぶ4つの理由を分析して、売れるお店になるヒントを分析してみたいと思います。
人々がテイクアウトをする4つの理由を分析
ライバルが多い中でお客様を獲得するためには、人々がなぜテイクアウトするのかを分析することが必要です。
行動の理由が分かれば勝ち抜くヒントを得て的確な対策が打てるからです。
人はなぜ食べ物をテイクアウトするのか、2019年9月にマイボイスコム株式会社が実施したインターネット調査の結果の回答を基にした、4つの理由から考えてみましょう。
理由①:時間がない・食事を早く済ませたい!
アンケートの結果による人々がテイクアウトを選ぶ理由は、この「時間がない、食事を早く済ませたい」という回答が多くありました。
この理由はテイクアウトする理由の第2位です。
とくに週1回以上テイクアウトを利用する高頻度の層に、特に多い回答だったようです。
テイクアウトを非常に多くされている方たちの思いなんですね。
たしかにこの回答の中には、家で食べたいけど料理をする時間はない人や、仕事や外出先でレストランに入って食べるほど時間がないなど背景はいろいろあります。
しかし忙しい人たちや共働きの人たちが、このような理由でテイクアウトのお店に足を運びたくなる気持ちは非常に理解できます。
とくに日本の通勤は時間がかかりますからね・・・主婦は大変です。
では、このようなお客様のニーズに応えるテイクアウトショップになるためには何が求められているのでしょうか?
ズバリ、スピードです。
時間がないからテイクアウトしようとしているのに、商品を受け取るまでに時間がかかったら、次にそのお店に行こうとは思わないでしょう。
ちなみに、テイクアウトする時の重視ポイントを聞いた調査によると、「注文から出来上がりまでの時間が短い」という回答は29%でした。
やっぱり、注文から提供までの時間の速さは大事ですね!
理由②:今買って後で食べよう
今すぐ食べたいわけではないけれど、後でゆっくり美味しいものを味わいたい時にもテイクアウトという選択をする人は多いようです。
今はお腹いっぱいだけど、店頭に並ぶ美味しそうなお惣菜やデザートに惹かれて「あとで食べよう」と心の中でプランを立てて購入することは私もよくあります。
また家で落ち着いて食べたい、または家族で一緒に・・・という気持ちもあるかもしれません。
このような客の需要に応じるために、店舗としてはどのような工夫ができるでしょうか。
時間がたっても美味しさを保っているものをメニューに取り入れられないか、検討することができるかもしれません。
また「できたてアツアツを召し上がれ!」というキャッチコピーより、「冷めても美味しくお召し上がりいただけます」というポップを出すことで、お店のテイクアウトの魅力度がアップするかもしれません。
またテイクアウトに使用する容器に電子レンジが可能な容器を選び、帰ってから電子レンジで温められることを口頭で、できるならば温め時間の目安なども書かれたチラシなどを同梱するならばお店の好感度はアップすること間違いなしです。
理由③:テイクアウトを食事・おやつの一品にする
家で食べる一品を追加するためにテイクアウトを利用する人は、全体の22%を超えています。
休日のお昼ごはんは手軽に済ませたいとか、少し贅沢なスウィーツを買って家でゆっくり食べたい時はけっこうありますよね。
また、メインのおかずは頑張って作るけど、副菜は買って来るという主婦も多いようです。
メインを簡単に作って、もう一品!
このような方もきっといらっしゃるはずです。
こうしたニーズを考えると、テイクアウトを考えているお店はメニュー以外に、量のバリエーションも検討する必要があります。
ちょっと副菜が欲しいという客もいれば、主役級のおかずをドーンと買いたい人もいます。
ですからお店でも、スーパーの中食のように、待ち帰りできる量を選べるようにすることで、幅広いニーズに応え、あらゆる家族構成の客層に対応することができます。
理由④:調理と片付けが面倒
中食市場が拡大していることの背景には、単身世帯数の増加という一因もあります。
1人で生活していると、自分のためだけに食材を買ってきて調理し、食事後の後片付けまでするというのは大変ですし、時に不経済でもあります。
この単身には若い人だけでなく、お年寄りも含まれます。
この、調理と片付けが面倒臭いという心理に合わせると、テイクアウトショップとしてはどのような工夫ができるでしょうか?
アンケートでは「電子レンジで温めたいものと温めたくないもの(サラダなど)が一緒の容器にあるとき困る」という回答がありました。
確かに温めるおかずだけお皿に移し替えてラップをかけて・・・となると、洗い物の食器が増えるという「面倒」なことになります。
こんな不満をお客様に感じさせないためには、サラダ類は別の容器にしておくことができます。
また、いろいろ分けたり剥がしたりせず簡単に捨てられる容器を使うこともできます。
容器の汚れをサッと水で流して捨てるだけなら、だれでもできますよね。
また電子レンジ可能の燃えるゴミで捨てられるテイクアウト容器を使うという選択肢も考えることができます。
お客様が快適に食べられるテイクアウト
お客様が快適にテイクアウトを楽しむために、他にどんなことに気を配ることができるでしょうか?
「必要なスプーンや箸が不足している」というコメントは、テイクアウト時の不満点を調査したアンケートでも上がっていた回答でした。
テイクアウトには欠かせない、箸・スプーン・フォークなどは在庫をいつも確認し、お渡しする際には入れ忘れのないよう気を付けましょう。
また、持ち帰る際の容器や袋選びには注意が必要です。
綺麗に盛り付けることができ、お客様が持ち帰る際に傾いたり汁漏れがしない容器を選びます。
また温かい料理は断熱効果のある容器や、そのままレンジで温められる容器なら満足度も高いでしょう。
カトラリーと容器と袋に共通することですが、近年はプラスチックゴミの増大を懸念しているお客様も多いですから、エコな容器・包装をしようするなら、環境に配慮したお店としてイメージアップにつながります。
(今注目されている新プラスチックについては、「知って得するバイオマスプラスチックとは何ですか」をご覧ください。)
まとめ
テイクアウトを始めるお店が多い中、売れるお店にしていくためにはまずお店に来る人たちのニーズを分析し、そのニーズに応えるようなメニュー、量を考えることが大切です。
それと共に、お客様が快適にテイクアウトを食べられる容器選びが欠かせません。
木村容器(株)は、テイクアウトで使用する様々な容器をご提案できます。
また今使っているテイクアウト容器を変えたい、コスト削減できるか検討したいというお店様のご相談に承っています。
さらにテイクアウトに必要なカトラリーやテイクアウト袋・バッグなどの周辺の包装資材などさまざまなものをご用意しております。
是非木村容器のパッケージコンシェルジュにご相談してみてください。