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箸の起源と日本の箸を解説!

目 次

日本の食卓に欠かせない箸。その箸はいつ日本に入ってきてどのように日本文化として根付いたのでしょうか?

お箸の歴史を知れば、もっと箸が好きになるかもしれません。

今回は、箸と日本のかかわりを特集します!

そもそも箸とは?いつ、どこで誕生したのでしょう?

箸とはなんでしょうか

箸

箸は食物などを挟むのに用いる2本で一対の細い棒です。その箸は木・竹・象牙(ぞうげ)などを素材として作られています。

この「箸(はし)」という言葉の由来については諸説あるようです。
一つの説は、「箸」というのが「挟むもの」という意味で、箸そのものの役割を表していると言われています。

他にも、細い棒の「端」を持って用いることから、「はし」と呼ばれるようになったという説や、「橋」や「柱」に似ているといった見た目を語源としているという説もあり、どれが本当の箸の語源となったかは分かっていません。

箸の起源はいつ?どこで?

古代中国の遺構・殷墟で出土した青銅製のものが、現在のところ最も古いお箸と考えられています。

もちろん、同じ時代に木や竹など植物性のお箸も存在した可能性もありますが、木や竹は腐りやすく、発掘したとしてもお箸なのかただの木切れなのかを判別するのは難しいと言えるでしょう。

中国では「快子」や「筷子」などお箸にあたる記述が幾つかあります。
その中で箸という文字は戦国時代に現れました。
箸という字を見て分かるように文字には竹冠を使用しています。
そのためこの時代には竹で作られたものがお箸として普及していたと予想されています。

食文化の中の箸

コロナがだんだんと収束し、海外からの旅行客も増えてきていますね。
いろいろな規制が緩和され、海外旅行を計画している方も多いのではないでしょうか?

海外旅行の楽しみの一つは、現地でおいしいものを食べることですよね!
世界の各地に行ってみると食文化も多種多様です。

たしかに箸は日本の食文化に欠かせないものですが、実は世界人口の30%は箸を使っているそうです。
お箸は日本以外の国でも使われています。

例えば中国、韓国、北朝鮮、シンガポール、ベトナム、タイ、カンボジア、ラオス、モンゴルなどアジアの各地で日常的に箸を使う国はたくさんあります。

世界の「箸」事情

箸,世界の箸文化

世界の箸事情も少し記載しておきます。

中国で箸は円柱型や四角柱型のお箸と陶製のレンゲ(散蓮華)の組み合わせがスタンダード。
おかず類にお箸を使い、ご飯や汁類に散蓮華を用います。

韓国の箸もおかず類にはお箸を使用、ご飯や汁ものはスプーンを使用。
中国とは異なり、金属製のお箸が多いです。

麺食が多いことで有名なベトナム。
お箸とスプーンの組み合わせにナイフを使う場合もあります。
お箸は中国でも使われている四角柱型のものを使用。
麺食のためか塗り箸の使用は好まれず、木製や樹脂製が使われています。

同じように箸を使うという文化はあったとしても、その箸に使う素材や使い方、そしてマナーなどには、それぞれの文化が存在しています。
ですから同じように文化としては箸を使ってはいても、似ているようでちょっと違うもの、と言えるかもしれませんね。

箸が日本にやって来たのはいつ?

箸

日本で箸が使われ始めたのがいつなのか、その正確な時期ははっきり分かっていません。
でも、分かっていることもあります。
箸と思われる最古の出土品は弥生時代のもので、細く削った竹を半分に折り曲げたトングのような形のものです。

しかし、弥生時代より後代の歴史書「魏志倭人伝」には、日本人は手づかみで食事をしていると書かれていることから、人々は普段は箸を使わず手づかみで食事をしていたものと考えられています。

箸についてはっきりしているのは、7世紀に遣隋使が中国から帰国した際に伝わった文化の一つに箸があったということです。
その箸ははじめ朝廷で使用され、次第に一般市民の間に普及していき、箸は徐々に日本の文化として根付いていったと考えられています。

日本で箸が広まった当初は、箸の素材には主に竹が使われていました。
その後素材には他の木材も使われるようになり、江戸時代には漆塗りを施した塗り箸が登場しました。

割り箸が一般に普及したのは明治時代で、吉野杉で有名な吉野で、建材の端材を利用して作られました。
その吉野杉を使った箸は今でも残っています。

このように考えると割り箸ははじめから、残ったものを再利用し、エコだったんですね。
現在も、割り箸には間伐材などが用いられています。

日本の箸の現状

外国人,箸

現在の食生活によって、お箸の在り方が変わってきます。
一般家庭でも和食以外の様々な料理(洋食、中華など)を食べています。
例えばカレー、シチュー、スパゲッティなどは多くの家庭でスプーンやフォークが食卓に並ぶものですよね。

このように日本での食生活のスタイルは多様化し、フォークやスプーンを使うようになっていることで箸を正しく使える人が減っているのが現状です。

しかし、近年お箸は世界から注目されるようになっているのです。
そのきっかけは「和食」です。

2013年には「和食」が無形文化遺産登録され、海外でも箸の使い方も注目されました。

もともとヘルシーな日本食ですが、箸を使って一口一口味わってゆっくり食べることは健康にもいいと話題になっていました。

最近は外国から来た旅行者が上手に箸を使って食事をしているのを見るようになりました。
箸を使うのがクールに感じる方も多いようで、なんだか嬉しいですね。

これには日本の漫画やアニメ人気の影響もある!と感じるのはわたしだけでしょうか・・・

以前、箸といえば、木材を使ったものが一般的でした。
しかしコンビニエンスストアで配布される箸が竹に変わったころから、最近日本の箸の素材でメジャーなのは竹を素材にしたものになっています。

そしてその竹の素材の箸も以前より短くなっています。ほぼ20cm強です。
それもまたコンビニエンスストアの影響です。
コンビニエンスストアで配る箸は楊枝が入った完封箸が基本なので、その中に入るように竹箸も短くなっているのです。

箸も時代の流れによって、素材も長さにも変化が生じているのです。

よく使われる箸の種類について

テイクアウトやコンビニなど、お弁当を買うときにもらう割箸ですが、実はTPOに合わせて使用する箸が異なります。
ではどんな箸があり、どんな場で使うのか見ていきましょう。

箸の種類

元禄(げんろく)箸 角を削って持ちやすくし、中央に縦に溝を入れて割りやすくしたお箸。
一般によく使用され、最も多く流通しています。
双生箸 箸の上部がくっついており、竹の真っすぐ割れる性質を利用した割り箸。
竹は油を吸いにくいので、天ぷらや中華などに適しています。
天削(てんそげ)箸 箸の上部を斜めに削ぎ、木目の美しさを強調したお箸。
最近ではこのタイプを提供しているコンビニもあります。
利休(利久)箸 千利休が考案したものを割り箸にし、一部がくっついています。2本が合わさって仲のいい夫婦のようであるところから、「夫婦(めおと)利休」とも言われます。
形状は箸の真ん中が太く、両端は細くなっており、おもてなし用に用いられています。
卵中(らんちゅう)箸 箸の真ん中が太く、両端が細くなった形状のお箸。利休箸とは異なり、1本ずつの組箸です。箸の真ん中が卵のように膨らんでいることから「卵中(ランチュウ)」と呼ばれています。
料亭やおもてなし用に用いられています。
竹丸箸 最近コンビニでよく使用されているお箸。1本ずつ成形されるため、割らない割り箸です。
通常割り箸を成形する際には節(ふし)を避けてお箸を加工しますが、節も入れて加工するため歩留まりが良いです。そのため、最近では流通量が増えてきています。

まとめー箸とはなんですか?

古くから日本の文化に欠かせない存在だった「箸」。
割り箸は「使うときに割る=誰も使っていない新しいお箸」という日本人のおもてなし、衛生観念から、年間約200億膳使用されているそうです。
お箸の種類も様々あり、ハレの日には「祝箸」を使用するなどTPOに合わせて使い分けてきました。

現在は日本食の人気とともに、海外で箸を上手に扱える人が増えているようです。
多様化する文化の中でも、日本人のおもてなしの心は忘れずにいたいものですね。

木村容器では木材や竹など様々なお箸を扱っております。

最適なお箸をご提案することができますので、気になった方は是非、ご相談ください。

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