最新情報

花粉症の季節はウレタンマスク!どこまで効果がありますか?

花粉症の季節はウレタンマスク!どこまで効果がありますか?

ウレタンマスクの効果

日本では春の季節マスクをするのが当たり前です。
「マスク美人」という言葉が流行るほど、ウレタンマスクはカラーが選べるようになっているためオシャレにも気合が入ります。

しかし春の季節は温かくなるため汗をかき不織布マスクをしていると息苦しくなることもあります。

とはいってもマスクは数多く種類があり、マスクの素材ごとの性能にはかなり差があります。

しかし、ウレタンマスクは不織布マスクよりも呼吸が楽、洋服と合わせやすいなど様々な理由で、若者を中心にウレタンマスクを利用している人が多くいるのが現状です。

とくに花粉症の季節!
マスクをしないよりした方が良いというのは確かですが、ウレタンマスクにはどれほどの効果があるのでしょうか。

このコンテンツではその点を考察してみたいと思います。

マスクの役割

マスクが最も効果を発揮するのは咳やくしゃみのある人がマスクをつけた場合です。

風邪やインフルエンザ患者は1回の咳で約10万個、1回のくしゃみで約200万個のウイルスを放出すると言われています。
そこで、もし患者さんがマスクをつけることでこれらを含んだしぶきにより周囲の感染者を減少させることができるのです。

ですからマスクは他の人の風邪やインフルエンザなどを感染させないためという役割があります。

ではそれら飛沫はどれだけ飛ぶのでしょうか。

飛沫とマイクロ飛沫

飛沫の飛距離
出典:牟田病院 感染対策室

飛沫とは、水分を含んだ直径5μm以上の粒子です。飛沫の飛距離について、左のような資料がありました。
飛沫は水分を含んで重いので早く地面に落下します。くしゃみは5mほど飛ぶこともありますが、会話なら1m程度しか飛びません。

マイクロ飛沫とは、細かい飛沫や乾燥して小さくなった直径5μm未満の飛沫を指しています。
マイクロ飛沫は粒子が小さく軽いので、より広い範囲に長い時間漂っています。そのマイクロ飛沫にウィルスが含まれていると、吸い込んだ人が感染する可能性があります。

インフルエンザは感染力が高いため、自分が感染している可能性を常に意識して、自分を守るためだけではなくまわりのためにマスクをするという意識が必要です。

しかし広い屋外などでは、エアロゾルは風ですぐに飛ばされるため、マスクの必要はありません。

ではこのようなマスクの役割を考えると、ウレタンマスクはその役割を果たしているといえるのでしょうか?

実験で分かったウレタンマスクの感染予防効果

くしゃみ 咳 男性

ウレタンマスクとは、ポリウレタンという素材でできたマスクです。

ポリウレタンは水着やクッションの中身のスポンジなどに使用されていることから分かるように、軽くて伸縮性があり、通気性もあります。
しかし通気性が良いということは、マスクを通過する粒子も多いということで、その効果が不安視されています。

理化学研究所が「富岳」を使用して行った、マスクの素材ごとの飛沫を防ぐ割合の実験では、平均的な成人が強めの咳を二回繰り返しした場合、不織布は85%、布マスクは20-60%、ポリウレタンは20-30%という割合で飛沫が「マスクの外に漏れる」のを防げるという結果でした。
この結果から、ウレタンマスクは20-30%の効果と認識されているようです。

これは0.3~200マイクロメートルの飛沫を想定していますが、飛沫そのものは5.0㎛です。
ウイルス、花粉、PM2.5の粒子の大きさの比較については賢いマスクの選び方|素材・性能・形状を比較をご覧ください。

では飛沫や飛沫核を防ぐという観点で5.0μm以下の粒子についてはどうなのでしょうか?

ウレタンマスクの驚きの事実

5.0μm以下の粒子の「吸い込み」について実験した西村秀一医師は、喘息の治療で薬剤を吸入する時に使用する装置でミストを発生させ、各素材を通過する粒子の数を測定してそれぞれの除去性能を調べました。

それによると、通常の飛沫である5.0μm以上の粒子については、VFE(ウィルス濾過効率)99%カットの一般的な不織布マスクの除去率は99%で、ほとんどの粒子をマスクでカットできることが分かりました。
布(ガーゼ)では35%、そしてウレタンマスクでは8.2%となっています。

しかし、空気中を長時間浮遊するマイクロ飛沫に相当する直径4μm以下の粒子について調べた結果、不織布マスクでは最も微小な0.3~0.5μmの粒子を90%除去できていましたが、布(ガーゼ)では16.4%、そしてウレタンマスクでは0.9%となっています。

なんとウレタンマスクの除去率は1%以下、ほぼ0という数字なのです。

この実験からすると、ウレタンマスクを使用している場合、通常の飛沫であっても1割程度しか吸い込みを防ぐことができず、マイクロ飛沫に関しては効果がないことになります。
こうしたことから、政府も「不織布マスクの使用の効果」を改めて示していたのです。

では、ウレタンマスクは絶対使わない方が良いということなのでしょうか?

ウレタンマスクは使えないのか

肌荒れ

ウレタンマスクが多くの粒子を通過させるということは、それだけ通気性が良いということでもあります。

逆に不織布マスクは細かい飛沫もかなり防げる一方、密閉性が高いため息苦しく感じる人が多いという特徴があります。
特に暑い時期は呼気がこもり、体調を崩す方もいます。

しかし花粉症レベルであればウレタンマスクで十分です。
花粉症の花粉をウレタンマスクで通すことはないからです。
ですからTPOによってウレタンマスクを使用するなど、リスクに応じたマスクの使い分けがすすめられています。

また、肌荒れという面でもマスクの上手な使い方がすすめられています。
特に学校や職場などマスクを長時間つけている人の場合、通気性の悪い不織布による肌あれやニキビに悩まされるケースが多くあります。

そのような方は、不織布マスクよりも通気性が良く柔らかいウレタンマスクの上に不織布マスクを重ねて使うという方法もあります。
人があまりいないところでは不織布を外して過ごせば呼吸も楽になります。

ウレタンマスクは交換時期が大切

ウレタンマスクは洗って繰り返し使用できるので、経済的でもあります。
しかし、ウレタンマスクは使用して洗うたびに劣化するので、商品ごとに洗濯回数などを見て交換するのを忘れないようにしましょう。

また、洗い方でウレタンマスクが伸びたり型崩れしたりするのを最小限にすることができます。
少々面倒でもウレタンマスクは中性洗剤で丁寧に手洗いして、タオルで抑えて水気をとり洗濯ばさみでつままずハンバーなどにかけて陰干しします。

ウレタンマスクをしていて少し緩くなったなと感じたら交換しましょう。
ウレタンマスクがゆるくなるとせっかくマスクをしていても鼻が出ている状態で使用することになってしまい、効果が薄くなってしまいます。

まとめ

春の花粉の季節には必要なウレタンマスクですが、人が少なく換気の良い場所では通気性が良いので快適に使用することができます。

しかし風邪やインフルエンザを引いている場合は飛沫やマイクロ飛沫をほとんど通してしまうという性能から考えると、人が多く集まる場所や長く滞在する屋内などでは、ウレタンマスクではなく不織布マスクを使用する方が安全と言えます。

特にお客さまと接する飲食店などでは、きちんと顔に密着した不織布マスクをすることで、お客様に安心して利用していただくことができます。

木村容器では、ウィルスや微粒子のろ過(捕集)効率の検査を通った不織布マスクの他、冷感マスク、フェイスシールドをご案内できます。

その他使い捨ての手袋などそのほか衛生商品を扱っておりますので、是非ご相談ください。

この記事をシェアする

Facebookでシェア! Twitterでシェア! HATENAブックマーク メールで送る