プラスチックストローの廃止
この記事を読んでおられる方々の中にも、鼻にストローが刺さっているウミガメの動画をご覧になった方がおられるかもしれません。
プラスチックごみが海洋を汚染し、生態系に悪影響を与えている現実を受けて、世界的にプラスチックストローの廃止が進んでいます。
以前はコンビニカフェに置いてあって自由に持ち帰ることができたストローも、今では店員さんに頼んで受け取るようになりました。
しかし最近、プラスチックストローの廃止に伴い、マドラーの需要が伸びています。
この記事ではその理由と、飲食店としてはどのようなマドラーを提供したらよいのかとご説明したいと思います。
ストローの廃止とマドラー
ストロー廃止に取り組む企業の身近な例を挙げますと、コンビニ大手のセブンイレブンでは、コンビニカフェのアイスコーヒー用に「ストローなしで飲めるフタ」を提供しています。
従来のフタのようにストローを差す穴がない代わりに、ホット用と同様、つまみを引き上げて飲み口を作る仕様です。
ストローを希望するお客様にはプラスチック製ではなく紙製のストローを提供します。
米コーヒーチェーン大手スターバックスでも、同様の取り組みを進めています。
同社は年間10億本以上のストローを使用していましたが、現在はリサイクル可能なプラスチック製のフタや、代替素材のストローを導入しています。
こうしたプラスチックストローの廃止の動きに伴い、マドラーの需要が伸びているのです。
マドラーとは?
マドラーとは、コーヒーなどに入れた砂糖やミルクをかき混ぜるための細長い棒のことを指しています。
喫茶店やレストランにおいてカップとソーサーで提供されるコーヒーにはスプーンが付いてきますが、テイクアウトでのコーヒーの場合、紙コップと同様一回使用したら捨ててしまうものなので、スプーンよりも簡易的なマドラーが使用されます。
使い捨てでよく見かけるマドラーはプラスチック製ですが、カフェを中心に木製のマドラーも多くなっています。
一本ずつ個包装されたものもあり、安くて清潔に使えるので仕事場でもホームパーティでも安心して利用できます。
ちなみに日本語の「マドラー」は英語の「muddle(かき混ぜる・ごちゃ混ぜにする)」から来た和製英語なので、海外で「マドラー」と言っても通じません。
英語では「混ぜる」ことを意味する「stir」(ステア)を使い、“stirrer”もしくは“stir stick”と言います。
ストローは飲むためだけじゃなかった!
皆さんは、ストローをどういうときに使っていますか?ほとんどの人は「ドリンクを飲むとき」とお答えになるでしょう。
しかし、ストローの用途はそれだけではありません。
ストローが付いてくるドリンクはほとんどがコールドですね。そしてコールドのドリンクには大抵氷が入っています。
ストローがなくてもドリンクは飲めるとはいえ、氷が解けてくるとドリンクの濃度が均一ではなくなるため、どうしても混ぜたくなります。
ストローは貰えなくなったけれど、その代わりに混ぜる道具が欲しいということで、マドラーを持って行く人が増えているのです。
今までのマドラーの使い道
従来のマドラーの使い道と言えば、ホットドリンクの砂糖やミルクをかき混ぜるというものが主でした。
それゆえに小さ目のカップに合わせた、長さ14cmのマドラーの需要が多かったのです。
しかし、プラスチックストローが廃止されたことで、冷たいドリンクを混ぜるためのマドラーの需要が増えてきました。
ホットのドリンクよりも冷たいドリンクの方が深いカップなので、マドラーは今までよりも長いものが必要とされるようになりました。
飲食店はどんなマドラーを提供したらいいのか
ここまでで、プラスチックストローに代わって需要が伸びてきたマドラーについて考えてきました。
ここからは飲食店としてはどんなマドラーを提供すればよいのか、具体的なポイントを考えてみましょう。
数年前から、プラスチック製のマドラーに代わってエコなウッドマドラーが人気を集めています。アイスの棒のようなマドラーをよく見かけますね。
エコを意識する方々には、木製の他にも紙製のマドラーや、バイオマスプラスチック使用のものもお勧めです。
バイオマスプラスチックとは、生物資源(バイオマス)を25%以上含んだもののことです。そのため16~17%程度のCO2削減効果があり、地球にやさしいと言えます。
マドラーの素材も大事ですが、長さも見過ごせません。
マドラーの長さはホットドリンク向けの14cmか16cmが主流となっています。
ホットコーヒーやミルクティーなどは、小さ目なカップが多いので、短めのマドラーのほうが使いやすいでしょう。
しかしながら氷入りのドリンクは、深いカップを使用することが多いため、長めで氷もしっかり混ぜられる硬い素材のマドラーがお勧めです。
長めのマドラーには178mmの長さもあり、深めのグラスには便利です。
テイクアウトのドリンクを混ぜた後、マドラーの置き場に困るという経験をした方もおられるかもしれません。
そうした困りごとに対応するために、マドラーをカップに固定したまま飲めるクリップ式のものもあります。
マドラーの使い方は、提供する飲み物や容器によって違います。これらのことを念頭に置いて選ぶなら、必要なものだけを選び、無駄を省くことができるでしょう。
更にコロナ禍が続いている昨今は、個包装のマドラーがオススメです。感染症の不安を感じている顧客の心証に配慮することが、お店のイメージ向上につながるでしょう。
まとめ
この記事では、プラスチックストローの廃止の動きにあわせて、最近需要が伸びているマドラーについて考えました。
ストローがなくてもドリンクを飲むのには困りませんが、実はストローは詰めたいドリンクを撹拌するためにも使用しています。
暑い季節に売り上げが伸びるコールドドリンク向けのマドラーや、環境に配慮した素材のマドラーなど、木村容器では様々なニーズに合わせた形状や素材のマドラーを取り扱っております。
どのようなマドラーを選べばよいか迷っておられる飲食店経営者の方々は、是非木村容器のパッケージコンシェルジュにご相談ください。豊富な商品の中から貴店にあったものをご提案させていただきます。