増加するコーヒースタンド
サードウェーブコーヒーのブームから早数年。
街には気鋭の焙煎所やコーヒースタンド、カフェなどが増え、こだわりのおいしいコーヒーは身近なものになりました。
とくに近年、都内を中心に自家焙煎の喫茶店やコーヒースタンドが増えています。
1996年に日本に進出したスターバックスをはじめとするセカンドウェーブコーヒーは、雰囲気を楽しむためにお店に行く人が多いのが特徴でした。
その後ブルーボトルコーヒーが上陸し、コーヒーの質に力を入れるサードウェーブの時代となります。
コーヒースタンドは、そのコーヒーの質により特化していると言えるかもしれません。
ではコーヒースタンドにはどのような特徴があるのでしょうか?
いまコーヒースタンド増えてきているのはなぜでしょうか?このコンテンツではその点を考えていきたいと思います。
コーヒースタンドとは?
コーヒースタンドとは、個人オーナーが立ち飲みやテイクアウトなどを中心にコーヒーを販売する経営業態のことです。
コーヒーキオスクと呼ばれることもあるようです。
キオスクでイメージできるかもしれませんが、非常に小規模でミニマムな店舗スペースでコーヒーを提供してくれます。
店舗脇にベンチが置いてある程度で、店内に席があるお店であっても数席程度というのが特徴です。
特に最近はサードウェーブコーヒースタイルのコーヒースタンドが増えているように思います。
サッとコーヒーをテイクアウトして行くコンパクトでスタイリッシュなカフェ。
オシャレで美味しいコーヒースタンドでコーヒーを買ったならば、その一日はいい気分で始まるかもしれません。
コーヒースタンドの特徴
店内でくつろいでコーヒーを飲むスペースが無いということは、スターバックスのように「空間」や「雰囲気」の提供を目指しているわけではないということになります。
今までのカフェとは異なり、コーヒースタンドが力を入れているのは、コーヒー1杯の「質」です。
豆、焙煎、ドリップ方法、パッケージなどに、各オーナー独自のこだわりが詰まっています。
特にコーヒー豆は、ほとんどの店舗で最高品質のスペシャリティコーヒーが扱われています。
コーヒースタンドで飲むスペシャリティコーヒー
スペシャリティコーヒーとは、1982年に設立されたアメリカスペシャルティコーヒー協会(SCAA)によって定められた言葉です。
スペシャリティコーヒーの定義は、簡単に言うと、産地個性や製造工程等情報の透明性があり、風味が素晴らしく美味しいコーヒーであるということです。
スペシャリティコーヒーは特別の気象・地理的条件化で栽培され、生産地や輸送経路を徹底管理し、高品質の豆であることが求められます。
加えて、SCAAではコーヒーを100点満点で採点するテイスティングの評価基準を設け、点数が80点以上のコーヒーがスペシャリティコーヒーとして認定されます。
大量生産・大量消費からの脱却
SCAA設立前のアメリカでは、コーヒーの大量生産・大量消費のため価格競争が激化し、その競争を乗り切るために低品質の豆が流通するようになりました。
これにより安くて不味いコーヒーが増え、消費者のコーヒー離れが生じるようになります。
しかし1970年代に入り、低価格・低品質というコーヒーのイメージを払拭しようと高級志向の業者が出てきます。
買い付け担当者がコーヒー豆生産地の農園まで行き、高品質豆の生産に付加価値を払い、品質基準を教育するようになります。
そして1978年、アメリカの高級コーヒー豆の第一人者であったエルナ・クヌッセン女史が、フランスで開かれたコーヒー国際会議で受けたインタビューの中で、スペシャルティコーヒーの概念を自らの造語で提唱し、この言葉が誕生したのです。
スペシャリティコーヒーの特徴
スペシャリティコーヒーに認定されるためには、生産地、一農園、ある場合生産者まではっきりたどれる豆でなければなりません。
このように、農園単位や精製所単位など、可能な限り細かく特定した銘柄のコーヒーは「シングルオリジン」と呼ばれています。
同じ国、同じ品種のコーヒーでも、気候や土壌環境、また栽培の仕方が異なれば風味や香りなど個性が違ってきます。
そのためスペシャリティコーヒーはコーヒーの品種による違いだけではなく、香り、フルーティーさ、キレ、甘さなどより繊細な違いを楽しむことができるコーヒーです。
最近では野菜やお米も生産者の顔が見えるものが人気ですが、同じようにスペシャリティコーヒーのシングルオリジンは生産者を知り安心して飲めるという魅力があります。
米や野菜もそうですが、スペシャリティコーヒーは製造工程や輸送経路が徹底管理されていますので、当然普通のコーヒーよりも高価格になります。
また、豆の価格に加えて、スペシャリティコーヒーをドリンクとして提供するお店の多くは一杯ずつ時間をかけて丁寧に抽出しますので、人件費も高くなります。
そのためコーヒー一杯当たりの価格が高くなりがちですが、コーヒースタンドは小さな店舗に最少人数で経営しているので、比較的低価格で楽しむことがでてお得です。
テイクアウト中心ならコーヒーカップもおしゃれに
このコンテンツを読んでいる方の中には、コーヒースタンドを自分でオープンすることを視野に入れている方もおられるかもしれません。
コーヒースタンドでは使い捨ての紙コップ、プラスチックカップを使用すること多くなりますが、おいしく快適にコーヒーを楽しんでいただくにカップ選びは大切です。
カップの大きさについて詳しくはコーヒーカップ・プラスチックカップの適切な大きさはなに?!|いつか開業したい!!をご覧ください。
ホットコーヒーの紙コップは、手で安心して持つことができる強度や、中身が冷めにくい断熱性などが求められます。
このような要件を満たした紙コップには、特別にすいた厚紙を使用し強度に優れている厚紙コップや、凹凸のあるエンボス加工で耐熱性と滑りにくさを実現したエンボス紙コップ、また紙コップ表面にモコモコした特殊な発砲層が施してある発泡紙コップなどがあります。
様々な紙コップについては紙コップの種類と容量がよく分かる!!|もっと紙コップを使おう! をご覧ください。
様々なコーヒースタンドの中には、オーナーが考え抜いてデザインした特徴的なロゴを印刷したオリジナルカップを使用しているお店もあります。
そのようなカップは、お客様が持ち歩くだけで宣伝効果があります。
オリジナル(別注)商品の作り方についてはオリジナルで名入れ(別注)商品を作りたい!|どうやって作ったらいいの?をご覧ください。
しかし、限られた資金で小さく始めたいという場合には、最初からオリジナルカップを製作するのはハードルが高いものです。
そんな時には、別の方法でオリジナル感を出してみましょう。
組み合わせ次第でおしゃれなコーヒーのテイクアウト
コーヒーのテイクアウトに必要なのは紙コップだけではありません。
断熱のためのスリーブ、リッド(蓋)、二個以上のテイクアウトに必要なカップホルダーなどいろいろあります。
スリーブについて詳しくは紙スリーブとはなんですか?|各種コップ備品をご覧ください。
リッドについて詳しくは紙コップに付いているリッドとは何ですか? その種類と効果をご覧ください。
これらの組み合わせで、オリジナルの製作が出来なくても魅力的なテイクアウトを行うことができるのです。
例えば、下の写真のようにクラフトの紙コップに黒いリッドを使用するのと白いリッドを使用するのでは雰囲気が全く異なります。
また白の紙コップにクラフトのスリーブ、黒の紙コップにクラフトのスリーブなど、組み合わせによってナチュラルな雰囲気にも男性的な武骨な雰囲気にもなります。
また、今は脱プラスチックとか、カーボンニュートラルなど環境に優しい商品への関心が高まっています。
アイスコーヒーに使用するプラスチックカップも、バイオマスプラなどの環境配慮型容器を選ぶことができます。
その他、プラスチックのマドラーではなく木製マドラーなどもおすすめです。
ただ美味しいコーヒーを提供するだけでなく、町のお洒落スポットとして存在感をアピールしたいですね。
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クラフトと黒のリッド
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クラフトと白のリッド
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白い紙コップとクラフトのスリーブ
まとめ
いま急増中のコーヒースタンドは、高品質のコーヒー、お店によってはスペシャリティコーヒーをこだわりの抽出方法で提供してくれる、コーヒー好きにはたまらないスポットです。
コロナ禍でカフェでゆっくりすることは難しい時代だからこそ、本格的で美味しいコーヒーをコーヒースタンドでテイクアウトして、お気に入りの場所で飲むというのも、いい気分転換になりそうです。
空間ではなく、味を楽しむコーヒーの新時代、自分好みの一杯を探す楽しさが広がりますね。
コーヒーのカップやスリーブ、マドラー、ドリンクホルダーなどの資材をお探しの方、モデルチェンジやオリジナルカップの作成をお考えの方は是非木村容器のパッケージコンシェルジュにご相談ください。