タピオカ人気の次は?ーネクストタピオカとは
毎年ヒット商品がありますが、今年ヒットした食品と言えばタピオカですよね。
あまりの人気に原料のタピオカが品薄になり、タピオカ原料の価格まで急上昇という時期もありました。
タピオカと言えば日本では冷たいものがほとんどですが、秋以降はホットのタピオカもいろいろ登場しています。
しかしホットにしたら、あのモチモチとしたタピオカの食感はどうなってしまうのだろうと少し気になりますが、温いタピオカドリンクも出てきていますね。
そこでタピオカドリンクの次に流れが来そうなのは何かいろいろ探ってみたところ、ネクストタピオカとしてひそかに注目され始めているのがチャイのようです。
ではチャイはどんな飲み物なのでしょうか。
紅茶とチャイにはどんな違いがあるのでしょうか?このコンテンツではそんな点をまとめました。
チャイとはなんですか?
チャイとは、茶葉を濃く煮出して砂糖とミルクを加えて一緒に煮込んだものです。
主にインドで飲まれています。
チャイの語源は中国語の「茶」に由来しています。
ですから英語でも『Chai』となり、『TEA』ではないんです。
そう言われてみると、チャイと茶って似てますよね。
ちなみにロシア語・ペルシャ語・トルコ語でも「チャイ」と言います。
では紅茶の中にもロイヤルミルクティがありますが、チャイとロイヤルミルクティはどこが違うのでしょうか?
紅茶は沸騰したお湯を茶葉に注ぎ、2-3分蒸らしてカップに注ぎますよね。
ロイヤルミルクティを作る時も同じで、2-3分蒸らしたところにミルクを入れて軽く温め完成です。
決して茶葉やミルクを入れた状態でグツグツしません。
しかしチャイは茶葉もグツグツ、ミルクを入れてさらにグツグツ煮ます。
このように作り方が違います。
もう一点違う点もあります。
チャイにはシナモンやクローブなどの香辛料が入っています。
これのおかげで、チャイは一口飲んだだけでなんとなく異国を感じさせてくれる飲み物となっています。
チャイの歴史とはなんですか?
チャイの歴史
チャイは19世紀のインドで生まれました。
インドと言えばアッサムやダージリンなど誰でも知っている紅茶産地ですが、19世紀までインドでは紅茶を飲む習慣はなかったそうです。
紅茶の発祥の地は中国で、今でも世界三大紅茶として知られるキーモン(祁門)という種類の紅茶は千年以上前から安徽省祁門県で栽培されていました。
そしてその中国のお茶はヨーロッパに渡りました。
1600年代初めに、オランダの東インド会社が中国のお茶を持ち帰ったことをきっかけに、ヨーロッパでお茶を飲むことが始まりました。
はじめは緑茶でしたが、紅茶の人気が高まるつれて需要の拡大もあり、イギリスは中国から安定して茶葉を買うことが難しくなっていきました。
そこでイギリスは植民地であるインドで茶葉の栽培に適した場所を探し、インドのアッサム地方で紅茶の栽培を始めたのがインドの紅茶のはじまりです。
ですから今でもインドのアッサム地方は紅茶の産地として有名です。
チャイの始まりとは
このようにインドにおいて紅茶がたくさん栽培されるようになり、インドの人もイギリス人をまねて紅茶を飲むようになりました。
しかし上質の茶葉はイギリスに輸出されてしまい、残ったのは良質とは言えないくず茶でした。
コーヒーのプランテーションと一緒ですね。
くず茶は「ダスト」という悲しい名前で呼ばれていましたが、インドの人はこのダストをどうにかおいしく飲もうと試行錯誤しました。
そこで出来上がったのが「チャイ」だったのです。
そしてさらにインド人の工夫は続きます。
チャイにシナモン、カルダモン、クローブやジンジャーなどのスパイスを加えて、味や香りをもっと楽しめる「マサラチャイ」ができあがりました。
今ではこの日本でも良質な紅茶をわざと細かくしてチャイが淹れられていたりします。
このチャイは今でも、インドで人々の生活になくてはならない一般的な飲み物になっています。
チャイはどこで飲まれている?
インドが発祥の地のチャイですが、そのチャイは東南アジアから中東、そしてトルコやアフリカまで現在では世界の各地で広く飲まれています。
しかしチャイが主流になっているのは、やはりインド・ネパール・スリランカで、その国々では1日に何度もチャイを飲むんだとか。
私もネパール旅行に行った時、チャイ屋でチャイを飲んだことがあります。
私が行ったチャイ屋は入り口もテーブルもない道端の本当に小さなお店で、チャイは一杯日本円で10円ほど。
チャイはわざわざカフェに行って飲むようなものではなく、ふらっとお店に寄ってはチャイを飲む、そんな雰囲気でした。
インドのチャイもそんなもの。
日本人の衛生観念では「・・・」と感じるようなチャイほど美味しかった思い出があります。
このように本場のチャイはミルクもお茶の香りも濃く、日本のチャイよりもだいぶ甘いテイストで小さいカップでも満足感のある一杯になっています。
そしてチャイを飲み終わる頃には、カップの下に茶葉のつぶつぶがたくさん出てきました。
今考えるとあれが、チャイの原料「ダスト」なんですね。
このように小鍋でグツグツ煮込んで作られるチャイは、紅茶にミルクを加えるだけのミルクティーとは一味も二味も違います。
チャイの作り方
本場のチャイの作り方は結構ワイルドです。
鍋に安い茶葉と水と牛乳、スパイスもみんな一緒に入れてぐつぐつ煮るという誰でもできそうな作り方です。
チャイを作るのは簡単なので、お店に行かなくても、インドに行かなくても、自宅で楽しめるんですよ。
それではご自宅でおいしくできるチャイの作り方をご紹介します。
材料 (二人分)
- 茶葉・・・アッサムやニルギリがオススメです。濃く煮出すので渋みがマイルドであること、煮出しやすい細かい茶葉であることが大切です。
- 水・・・150cc
- 牛乳・・・200cc
- 砂糖・・・大さじ2程度
- 香辛料・・・シナモン・カルダモン、お好みでクローブやジンジャーなど(スティックがなければ粉末でもOK)
作り方
- 小鍋に水を入れて火にかけ、沸騰したらまず香辛料を入れ、1,2分香りを煮出したら茶葉を入れてそのまま2-3分煮立てます。
- いったん火を止め、牛乳を加えたらかき混ぜながら弱火で5分くらい煮出します。
- 火を止めて砂糖加えて混ぜます。
- 再度沸騰させたら火を止め、茶こしで濾しながらカップに注いで出来上がり
とても簡単ですよね!
仕上げにシナモンパウダーを振るのもおすすめです。
チャイはスパイスの調合によっていろいろな味わいを楽しめるので、自分の好みのチャイを見つけるのも楽しみの一つです。
おまけにチャイは今健康ブームの日本にもあっている飲み物です。
さまざまな香辛料を入れるのでチャイを飲むと発汗作用がおき、体が熱くなります。
体温が高いと体の新陳代謝も良くなり、それが恒常化すると健康になりますよね。
美味しくもあり、健康にもいい!
チャイは万能飲み物なのかもしれません。
最近見つけたチャイのお店「モクシャチャイ」では、自宅で手軽に作れるスパイスティーを扱っています。
煮出して作る茶葉のタイプと、電子レンジで作れるティーパックタイプがありました。
これならスパイスを揃えなくてもすぐにおいしいチャイが楽しめますね!
モクシャチャイさんのホームページはこちら
インドのチャイのスタイル
インドではほとんどのチャイ屋さんが素焼きのカップにチャイを入れて客に出していました。
しかも客は飲み終わったカップをすぐに地面にたたきつけて割ってしまうのです。
素焼きのカップは粗末なものですが、わたしたちから見ると食器を割るのはびっくりな光景です。
しかしこれがカースト制の影響だと知ると、今もカースト制が人々の生活に大きな影響を与えているのだということを感じます。
カースト制があったインドでは、誰が使ったか分からない食器を使いまわさないという考えが残っていて、割ってしまうのです。
今はプラスチック容器で提供するところが多くなったようですが、よく考えれば素焼きのカップは土に帰るものなので、ゴミ問題を考えるとプラスチックよりエコですね。
まとめーネクストタピオカ
「ダスト」茶葉をなんとかおいしく飲むために考案されたチャイは、今では世界中で新たなティーとしての場を確立して、多くの人に親しまれるようになりました。
タピオカ人気によってお茶が注目されている今、この新たなお茶がネクストタピオカになるかもしれませんね!
今日本は健康ブームでもあり、紅茶ブーム(タピオカ)も続いています。
新たなメニューでチャイの導入をお考えになるのはいかがでしょうか?!
チャイはおススメです!!
木村容器では、ホット・コールド問わず、様々な飲料に適したカップやテイクアウト用のドリンクホルダーもご用意しております。
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